ドローンの記事でよく見かける「マルチコプター」
皆さんは「マルチコプターとドローンって同じ意味?」、「そもそもマルチコプターって何?」
こんな疑問を持ったことはないでしょうか。
今回は、
「マルチコプター」について、種類や特徴、固定翼やヘリコプターとの違いなどを踏まえて解説します!
また、マルチコプターは、よく「ドローン」と混同して使用されますが、『厳密には違う』という点にも言及します。
マルチコプターとは、複数の回転翼(ローター)を機体に備えた航空機を指します。
そして、ドローンとは広義の無人航空機機を指す言葉でマルチコプター以外の機体(固定翼機、ヘリコプターなど)も含まれるのです。
つまり、『マルチコプターはドローンの一種』ということができます。
マルチコプターの種類とその特徴
マルチコプターは、回転翼の数によって種類分けされています。
種類 | 回転翼の枚数 | 大きさ | 飛行の安定性 | 用途(例) |
---|---|---|---|---|
クアッドコプター | 4枚 | 小型 | 普通 | 趣味や空撮 |
ヘキサコプター | 6枚 | 中型 | 良い | 調査や災害対応 |
オクトコプター | 8枚 | 大型 | とても良い | 建設現場や映画制作 |
一般に、回転翼の数が多いほど風の影響を受けにくいため安定した飛行が可能になりますが、一方で、大型化して重量が増加したり、構造が複雑で高価になるなどのデメリットもあります。
固定翼とは、主翼が機体に主翼が機体に固定され、機体が前進することによって揚力を発生させて飛行する航空機を指します。
回転翼型ドローンのような垂直離着陸ではなく、滑走路や発射台、人力スローイング等により離陸させます。着陸時も広いスペースが必要となりますが、回転翼型ドローンと比べて圧倒的に長時間・長距離飛べること、天候に左右されにくいのが魅力です。ただ日本国内には滑走路として使える開けた平地が少なく、運用がなかなか進みませんでした。しかし、最近では水域そのものを滑走路として利用できる飛行艇型ドローンの開発が進んでいます。
シングルローターヘリとは、メインローターとテールローターの2つで飛行する航空機を指します。
エンジンがメインローターを回転させることにより生じるトルク効果によって、胴体がローターと反対方向に回転しようとする。その影響を排除するためには、テールローターをもうけることでトルクを減少あるいは打ち消すことで、ヘディング(機首方位)の維持およびヨーの制御を行います。構造がシンプルであるため、作りやすく安価な点が特徴です。
まとめ
マルチコプター | 複数の回転翼(ローター)を搭載した航空機。 一般的なドローンはマルチコプター。 羽が多いほど動作が安定。 |
---|---|
固定翼機 | 主翼が機体に固定され、機体が前進することによって揚力を発生させて飛行する航空機。 長距離飛行が可能。 |
シングルローターヘリ | メインローターが1つだけの航空機。大きなメインローターを回して揚力を得て浮上し飛行する。 一般的なヘリコプターに多い。 |